2014年1月30日木曜日

BMWの峠スペシャル? BMW M235i

  日本の漫画・アニメの欧州での人気は凄いらしい。イニシャルDの欧州での人気を象徴するかのようなクルマをBMWが作ってきた。厳密に言えば先代モデルも全く同じようなコンセプトなのだが、BMW M235iのようなクルマは今の日本車には全く見当たらないが、伝説の日本の名車をそのコンセプトの中心に置いているのがスペック表を見ればよく解る。BMWの開発者達はやはりオタクでイニシャルDが好きなのだ。

  イニシャルDといえばトヨタAE86が主人公のマシンとして知られるが、車重1000kgにも満たないNAのFRスポーツはどうしてもBMWの範疇には入らないらしい。ドアの重さからしてBMWのクルマとして再現するのは不可能らしい。しかしこの漫画にはAE86とは対極の存在として最強のマシンとして描かれている名車がある。それはマツダRX7FD3Sではなくて・・・、茨城県のパープルシャドウというチームで登場する日産のBNR34スカイラインGT-Rだ。

  R34とBMW M235iのスペックを実際に見比べると、なんと見事なまでにそのコンセプトが再現されているのに気がつく。全長・全幅・全高・車重のいずれも完璧に数値が一致こそしていないが、ほぼ同じ水準に収められているのはとても奇妙だ。そして今回いよいよBMWは日産のRB26DETTへのオマージュといえる直列6気筒「ツインターボ」エンジンをこの2シリーズにも大々的に投入し始めた。先代のシングルターボと比べて僅か20psのアップに留まるが、なぜわざわざ面倒な小変更をこの下級グレードのモデルで行ったのか? これは明らかにBMWのエンジニアが意図的にスカイラインGT-Rを再現しようとしたからではないか?

  ドイツ人はR35GT-Rよりも、日産の第2世代スカイラインGT-Rの方が断然に好きなんだそうだ。特にドイツ国内でも正規販売が行われたBNR34スカイラインGT-Rには多くの熱狂的マニアがいるらしい。メルセデスやBMWが重量がある高級スポーツセダンばかりをトップエンドに据えていた頃、アンチポルシェのドイツ人はリーズナブルなスーパースポーツセダンであるスカイラインGT-Rの走りに感動し歓喜を持って迎えたのだとか・・・。そしてBMWはあのポルシェにも対抗したセダンベースのスーパースポーツ(BNR34)に深く畏敬の念を持ち、その設計思想が失われないように自社のラインナップに加え、そしてよりBNR34に近づくために軽量化とエンジン機構の改良に励んだのだろう・・・。とてもいい話である!

  そうしているうちにBMWはスカイラインGT-Rがとても好き過ぎて、今度は疑似のアテーサE-TSまで開発して2シリーズをAWD化し始めるかもしれない。もはや絶滅すると言われていた直列6気筒を残して、燃費の悪化も厭わずにツインターボ化を敢行。しかも3気筒ごとに1つのタービンという日産式をわざわざ採用。もちろんトヨタと連携している手前そんな秘めたる想いは一切発表などされないだろうが・・・。そしてさらなるハイパフォーマンスバージョンとして新型M3/M4も超絶ツインターボでセダンベース車の限界を突き抜けるのだとか・・・。こちらはサイズが大きいのでBCNR33スカイラインGT-Rということか?イニシャルDでは失敗作だと酷評されていたが・・・。


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2014年1月17日金曜日

峠で徐行するトヨタ86は街から出るな!

  東京都郊外の多摩センター付近は深夜になると交通量がめっきり減り、適度なアップダウンが楽しいルートが広がっていて、帰宅後の気分転換のドライブにはもってこいの場所です。最近ではドライビングカーとしてトヨタ86が広く受け入れられているらしく、1台も見かけない夜はないくらいになりました。先日は信号待ちをしていると、側道から入ってきた86が突如右折し始めました。

  進む先は一方通行の逆走であり、「アイツはアホだな・・・これだから86乗りは」と思ったのですが、右折すると見せかけてそのまま交差点の真ん中で270°ターンをテールスライドしながら決めて左折して走り去っていきました。あまりの見事さに思わず「ブラボー」拍手喝采でしたね。それにしてもキレイな定常円旋回でした。もちろんドライバーが凄腕なんでしょうけど、86の重心の低さとサスの固さで、無茶な回転でも破綻せずにスムーズに立ち上がるので、タイヤこそ滑らせていますが制御できる限界はもの凄く高いんだなと見ているだけで分かりました。

  シルビアでは横方向のタイヤへの入力を抑えられず、ターンを止めた時にはお尻がブレブレになる気がします。20年も前のクルマなのでそれも仕方のないことですけど。86の圧倒的な運動神経の良さを見せつけられた次の日に、峠道を気分良く流していると前方に一台の86が極めて低速で道を塞いでたりします。1.5車線の峠道なので仕方ないのかもしれませんが、見通しが付く区間でもムダにブレーキランプをちらつかせて、鬱陶しい限りです。

  ほかのクルマの邪魔になるスポーツカーって一体何なの? そもそもスポーツカーとはコースの条件が厳しければ厳しいほどに一般車との実力差を拡げるように設計されているんじゃないの? なんでわざわざ信号が無い山岳路を楽しく走ろうとやってきているのに、昼間の青梅街道よりも遅い速度で走らなきゃいけないの? つーか信号でトロトロ走るのが嫌だから埼玉の山奥まで来ているんでしょ? そんな速度なら街中走っているのと同じなんだからわざわざ出てこなくていいよ「練馬」ナンバーさんよ・・・。ちなみに若い男性ドライバーでした。

  

2014年1月8日水曜日

マツダ・ロードスター NC引退でショートストロークは最後か?

  マツダがNCロードスターの仕様をさりげなく変更してきました。マツダのディーラーではアクセラ祭りの真っ最中なので、「ロードスターのマイナーチェンジ」なんてどこにもプロモーションしてないのが残念ですが、いよいよ(NCを買うべきか)決断の時が確実に迫っています。ロードスターというクルマが生活にどれだけ役に立つのか?と考えると「86でも・・・」という気持ちがふつふつと湧いてしまいます。

  RHTの新古車が250万円で手に入るようですし、ディーラーにも「86と迷ってる」と伝えれば勝手に頑張ってくれそうな気もします。アテンザを使っている私の用途は「乗車定員」という意味ではほぼ100%をロードスターでも代用できるので、やや過走行気味のアテンザを補完する目的は十分に達せられそうです。しかし長距離が・・・という想いが頭を過りますね。

  ロードスターは遁世地に庵を結んで、麓の街まで滅多に人の通らない農道を片道1時間くらいかけてシャトルするのには最適なクルマだと思います。東京近郊でスポーツカー乗るならポルシェか86にしておくべきですね・・・。やはりロードスターは片側二車線の道路では背が低過ぎて、逆に危ないなと環八などを走ると感じます。

  その一方でタイトな低速コーナーが連続する峠道を1200kgのボディには十分過ぎるパワーの2Lエンジンで駆け上がっていくなら最高のクルマです。しかし次期ロードスターは1.5Lのアクセラのエンジンをチューンして採用する見通しで、MTのRSで130psくらいの出力に抑えられてしまうようです。NDロードスターのセールスコピーは「原点回帰」なんて文字が踊りそうです。

  NCロードスターは正直言ってあまり良いデザインだとは思いません。しかしよく見ると意外に飽きがこないですし、リアの独特のデザインは丸みがありとても美しいですし、4輪のフェンダーを軸としたボディの躍動感もいいですね。そして何よりマツダの名機MZRの2Lエンジンが積まれています。マツダの応答性の高いアクセルレスポンスに最大限に応えられるショートストロークエンジンです。

  あまり好ましいことではないですが、高速道路で後ろから追い越し体勢に入ったオデッセイやBMW320を待ち構えてからスピードを上げると、追い越しを断念させることができるほどでリミッターまで良く加速します。これが現状のアクセラ1.5Lのエンジンならば150km/hあたりで頭打ちになってしまいます。ロードスターで高速道路は使わないと割り切って考えれば問題ないのかもしれませんが、それならS660で良くない?ってことに・・・。