2014年3月11日火曜日

ケータハム・セブン130は日本に何らかの爪痕を残す?

  クラシカルな車体に走るための最小限の装備だけを付けて、それでも淋しいからか2座になっていて2人で楽しむことができるスポーツカーが日本で発売されました。英国ケータハムが日本の軽自動車規格を使って、新しいスーパーセブンを作りました。日本仕様だけしっかり64psに抑えていて、海外仕様は同じエンジンで80ps超を出すのだとか。使われるのはスズキ製の軽自動車のエンジンだそうですが、やはり軽自動車の660cc3気筒エンジンてもっとパワーだせるんですね。

  さてこの「セブン130」ですが、軽自動車のエンジンだからといっても車重はたったの490kgです。単純に考えると今年発売が予定されているホンダS660と比べると相当に速いクルマになるようです。ドイツ・モーター誌によるハンドリングがすばらしい小型スポーツ車の比較で見事に、ポルシェケイマン、ロータスエキシージを抑えてナンバー1に輝いていました。輸入車で日本の峠道を走らせたら楽しいだろうなと思われるケイマンとエキシージよりも上ってなんだかスゴいマシンが再発売されたんだなとワクワクします。

  まず何よりもすばらしいのが、車重の軽さ故に実現可能な、それほど固くないのにしなやかに曲る足回りなんだそうです。ケイマンにしてもエキシージにしても1300kg程度の車重があり、往年のRX-7なんかもこれに近い数値でしたが、これだけ車重があるクルマの回頭性を良くするためには、足回りをガチガチにするより方法はないわけで、乗り心地はそれなりに犠牲になります。世界中のスポーツカーが同じような設計に収束しているわけですが、そこから抜け出た存在のこのセブン130は、さすがは欧州伝統のモータースポーツが生んだ英知というべきでしょうか。

  さてこのクルマがとてつもない個性と戦闘力をもったスポーツカーだということは分かるのですが、ルーフすら一切付いていないクルマで天気の変わりやすい日本の山岳路に行っても大丈夫なんですかねという疑問はあります。それと同時に青空駐車場で保管することもできませんし、一切のラゲッジスペースがないですから、一泊二日の温泉旅行に行く訳にもいきません。あくまで晴れた日中にあまり都市部で渋滞しない時間にお気に入りのドライブコースまで移動し、さっさと帰ってこなければいけません。

  それでも東名〜小田原厚木道路〜toyoターンパイクみたいな高速ルートを疾駆したらスリル満点で楽しそうだなと想像できます。帰りは西湘バイパス通れば開放感あふれるドライブができそう。もちろん同じ行程をマツダ・ロードスターで走ればいいわけですけど・・・。333万円という価格設定が絶妙で、自動車税を考えると10年トータルではロードスターよりも出費が安くなりそうですね。屋内駐車場が必要なのはどちらも同じですし。本来はこの手のクルマはマツダ・ロードスターのふるさとである、雨が少ない瀬戸内海沿岸で乗るのが正しいのでしょうね。ドイツにはEV仕様のセブンもすでにあるそうで、これもなかなか面白そうですね。


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