2014年8月14日木曜日

お盆の深夜ドライブ・・・34スカイラインとどこまでも

  週末は台風が微妙に擦りましたがその後は平日に晴天続きだったので、お盆休みに入って早速に夜中の峠走行に行ってきました。高速5割引きが終わってしまいなんだか群馬や山梨・長野まで足を伸ばすのも億劫になり、最近では専ら「埼玉(秩父)」「東京(奥多摩)」「神奈川(箱根・ヤビツ宮ヶ瀬)」の3コースのヒルクライムでNAエンジンを上までブン回して「体調管理(メンテナンス)」をしてます。

  この日のコースは「奥多摩」にしました。学生時代から幾度と無くクルマ好きの友達に連れて行ってもらっていた勝手知ったる「地元道」なんですが、そういう道の方がむしろ「油断」が怖いかもしれません。しかも「お盆」、この世が最も死地に近くなる日とかなんとか・・・。奥多摩の山奥で事故死した多くの亡霊が還ってきています。地元では奥多摩で全裸の若い女性が歩いていたので救護してあげたみたいな話を良くききました(だいぶ前の話でしょうけど・・・)。心霊スポットもたくさん知ってますし、青梅街道の旧道(大菩薩峠)には「花魁淵」という地元民(青梅・あきる野市民)は誰も通りたくないという場所もありました。

  そんな事を考えながら青梅街道を西へ進みました。JR青梅駅前を過ぎた辺りから突如として絶好のワインディングロードへと変貌するのですが、その入口付近に差し掛かると前方に足元を青く照らす「34スカイライン」が・・・。この地域では「日産車は絶対に煽ってはいけない」という金言がありまして、とりあえず5台分かそれ以上の車間距離をとって追走します。34もこちらの存在にすぐに気がつきペースが上がりました、どうやら走ってる目的は私と同じようで、コンビニにでも入らない限りは青梅から奥多摩まで仲良く走ることになりそうです。

  34スカイラインの大きなテールランプを見ると、なんだか「刹那」「死」「儚さ」を感じてしまいます。スカイラインの開発・製造は現在は栃木で行われていますが、R32~34はこの青梅街道が通る東京都武蔵村山市で行われていたらしく、中学の同級生には親が日産に勤めているヤツもいました。その後カルロスゴーンがやって来て企業城下町・武蔵村山は廃墟になるのですが、その頃には地元では日産への「怨嗟」の声を聞くことも多かったです。たしか親が日産だった同級生が社会人になり真っ先に買っていたクルマがトヨタbBでした。

  個人的には日産に対してネガティブなイメージはほとんど無いのですが、この34スカイラインのリアのスタイリングは見る度に「背筋が凍り付く」何かを感じてしまいます。ファンの人には怒られそうですが「超絶に」ダサい・・・。せっかく気分良くドライブしているのに、こんなダサいリアのクルマに目の前をウロウロされるのは勘弁してほしいです。できるだけ車間を開けて「視界に入らない」ようにして走るのは、とりあえず合理的判断です。

  そしてこれは34に限った話ではないのですが、旧型スカイラインはドライバーの若年齢化が進んでいて、あくまで私の体感に過ぎませんが、峠での事故率が異常に高い気がします。真っ昼間のヤビツ峠の何でもないところで山肌に正面から突っ込んでいた「32」がいましたし、山梨のフルーツ公園でサイドブレーキが利かなくなった(掛け忘れ?)32が動き出して花壇に突っ込んでました。バンパーの一部分が外れて引きずったままの「33」に出会ったこともありますし、とりあえず32~34の近くで走ることは自ら非常に危険なところに身を置いているのと同じですかね。すぐに危険運転を始めそうな雰囲気がプンプンします。

  だだしその夜の34のドライバーは決して「自殺志願者」などではないようで、少なくとも緊急避難などを考える必要もないことがしばらく走っていて解りました。なんとも淀みないペースで気持ち良さそうに走っていて、もちろんアクセルを開けるポイントもしっかり心得ていて、なんだか「さあ行くぞ!付いてこい!」と言われてるような気すらしました。基本的なペースは国産のスポーツセダンにとってベストな乗り心地になる速度帯に上手くハマっているので、後ろから走る身としてはとても「ありがたい」ペースメーカーだったですね。ストレスゼロです。。全くといっていいほど閑散とした峠の青梅街道を2台で気持ちよくひた走っていると前方にはBL型レガシィB4が・・・。するとジェントルマンと思われた34が突如B4に絡み始めて何やら怪しげな雲行きに・・・。日産とスバルか・・・乙。

  B4のおかげでペースが下がりこちらも車間距離が詰まり過ぎて「貰い事故」だけは勘弁と思いつつも、前方で繰り広げられるAWDとFRの日本を代表するスポーツセダンの小競り合いを観戦。FRらしくカウンターを繰り出してシビアなラインを取る「34」に対して、AWDによるコーナーの脱出速度で余裕を見せるBLでしたが、日産車に煽られたらとりあえず譲った方が無難と判断したようで、待避して私(アテンザ)の後ろに回りました。「34」は低速区間を抜けると予想通りダッシュを開始。FRなのでアクセルオンのタイミングはこちらよりもワンテンポ早いのですが、こちらの方が10年も新しいクルマなので、FFの中間加速でも十分に追従できます・・・速度はよく覚えてないですが、まあNA同士のスプリントなんてカワイイものです。後ろに回ったレガシィもAWDを駆使して懸命に追ってきます・・・日本を代表するスポーツセダン3台が揃って走るなんてなかなか楽しい夜でした。

  34、BLレガシィ、GHアテンザ・・・・おそらくみんなクルマ難民です。現行のスカイラインやアテンザそして新型レガシィB4では「夜の奥多摩」はやはりデカ過ぎて重過ぎるので楽しめないですね。3モデルいずれも現行ではブレーキ性能が下がっている(条件にもよるけど)という指摘もあるので、その点でも峠ユーザーは完全に置いていかれています。さっさとフェアレディZ、BRZ、ロードスターに乗り換えろってことですかね。そういうキャラ(スポーツカー乗り)じゃないから買い替えないのですけど・・・。「WRX S4」ももちろん結構なんですけど、300psのターボは奥多摩じゃ実用性低いです。あんまり調子に乗って走るとたぶん壁に刺さります。最近のスバルはブレーキが一段と悪いようですし。マツダ車の感覚で乗ったらすぐに自爆でしょうね。ブレンボなんぞに頼らず自分で作ろう!

  埼玉・神奈川・群馬では下り急勾配からのヘアピンには必ず「注意喚起」がありますが、東京・山梨では何も無しのところが結構多くて困ります。常に想像力を働かせてアクセルを踏み、クルマをいかなる状況でも止めれるようにコントロールできてないとダメで、それでも予想以上にブレーキングやハンドリングで車重を感じてしまうと、「もうタイヤが寿命か?」なんて言い訳しながらなにげにヒヤヒヤものだったりします。とりあえず出力は150~180psで十分(NAじゃないとダメです)。86を無理矢理230psまで上げるなんて峠好きに関しては必要ないように思います。

  あとはサイズが大き過ぎず、重心が低くて車重1400kg程度に抑えこんであって、各社渾身の熟成されたステアリングシステムが採用されていれば十分に候補になると思うのですが、ハッチバックかスポーツカーに乗れ!みたいな世知辛い雰囲気を各社からプンプン感じてしまいます。発売するなら今が絶好のチャンスだと思いますが・・・。


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