2013年10月30日水曜日

5ナンバーFRがいよいよ復活するらしい・・・。

  頭文字Dに登場するクルマの多くは、現在のラインナップでは絶滅している「5ナンバーFR」でした。10年ほど前まではトヨタからも日産からも発売されていたのですが、いつの間にか無くなってしまいました。この背景には小型車をFFで作るというプラットフォームの共通化を余儀なくされるトヨタと日産の苦しい台所事情などもあったようですが、日本メーカーが世界に一番影響を与えたと言われているのが、小型スポーツカーだったわけですから、現状は寂しい限りです。

  トヨタのAE86、MR-S、アルテッツァや日産のシルビア系のS13・S14に属する240SX、マツダのMX-5、RX-7そして最後発となるホンダS2000といった辺りは、厳しい評価で知られる欧州メディアにも軒並み絶賛されていました。今でも世界中に愛好家がいるので、トヨタが久しぶりにFRスポーツ(GT86)を作ったら、その真贋以前に昔のネームバリューだけで売れてしまいました。おそらくアメリカや韓国のメーカーが同じものを作っても成功しなかったでしょう。

  世界は日本メーカーが再び小型スポーツを作るのを待っています。アルファロメオがマツダにOEMを発注してきたのも、欧州に於ける日本の小型スポーツの評価の高さゆえのことでしょう。スポーツカーのOEM生産なんて聞いたことがないですが、マツダクオリティのクルマなら欧州では、それこそネームバリューだけで売れてしまうでしょう。

  トヨタやマツダだけでなく、日産やホンダも新しいモデルを作ればとりあえず売れるはずです。ホンダがS2000のようなクルマを再び開発すれば、もちろんもの凄い反響が期待できるわけですが、実際のところこのクルマが登場してしまったため、他のクルマが売れなくなりシーン全体が冷え込んだと言われています。

  軽量さを誇る小型スポーツは当然ながら直4エンジンを使うものがほとんどです。ロードスターやMR-Sなどドライブフィールに拘るクルマはNAでせいぜい160ps程度を出すものがほとんどだったのですが、このS2000は直4NAで規格外の250psを出してしまいました。S-15シルビアターボと同等のパワーをNAで出してしまうというのはとても価値があることで、ターボよりも圧倒的に良いレスポンスでドライブを楽しむことができます。

  ホンダがこんな凄いクルマを作ってしまって以降、トヨタも日産も急激に冷めてしまった印象があります。マツダは自慢のロータリーエンジンあるいは、世界的なブランドカーになったロードスターの開発を続け対抗モデルを出し続けましたが、トヨタと日産の撤退で小型スポーツの売上はどんどん先細っていきました。S2000最終型の中古価格を見ると、5年5万キロで平気で400万円近い価格が付いていて、このクルマが頂点だったことを改めて感じます。そういえば頭文字Dの主人公にとって全編通して最大の強敵がS2000乗りの「ゴッドハンド」でした・・・。

  そんなホンダが5ナンバーFRを復活させるというニュースがありました。厳密に言うとミッドシップ(MR)なんですが、噂通りの軽自動車ミッドシップのS660が完成したようです。なかなか完成度が高そうで、しかも軽なので価格もお手頃でまたまた普通車のスポーツカーの勢いを奪うような「KY」なクルマなのかなという気がします・・・。

   ↓なかなか手際が良いですね。発売時期すら決まってないのに・・・
 

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