とうとう三菱からランエボの最終のご案内が行われました。ランエボが現在のステータスを勝ち取った舞台となったWRCも、今ではヴィッツ・クラスのフィールドになってしまいました。かつての絶対王者とはいえ、その存在も年を追うごとに風化してしまうことが、このクルマにとってはとても辛かったようです。現在では完全に支持基盤を失ってしまい「宙ぶらりん」な状態でして、それでも日本国内でも細々と販売が続けられましたが、先細る販売台数とともに当然に車両価格も上昇しますし、現行の価格ではなかなか新車で「ランエボでも買ってみるか?」という気分にはなりにくくなってしまいました。乗り出しで300万円くらいに抑えてあればまだまだ期待出来そうなんですけど。
それに加えてランエボの息の根を完全に止めたのが、2007年にランエボXと同じタイミングで登場した日産GT-Rだったと思います。ランエボのものと比べても全く引けをとらない最速の駆動システムを持ち、パワートレーンも日本車の常識を超えたスーパーカー仕様になっていて、これまで「スーパーカー」にも勝てると吹聴されていたランエボを突き放すほどの、「280ps」を大きく振り切ったAWDのスーパースポーツが「777万円」で登場してしまったのは本当に痛かったですね・・・。日産と三菱の駆動システムはそれぞれに一長一短あって甲乙付け難いですが、ベース車(スカイラインとギャランフォルティス)の設計の本気度と搭載されているパワートレーンが全然違うことが、致命的な差を生んでしまいました。
もうGT-Rが出ちゃったのだから、「最速」へのこだわりなどは捨てて「お手軽&ハイパフォーマンス」といった日本車らしい方向性を模索すれば良かったのですけど、これもなかなか難しい部分があったようです。現在では急速にターボ技術を持つようになった欧州メーカー車が、今ではスポーツモデルと称して、次々と日本に上陸を果たしています。しかも三菱にとってはメルセデス以外の全ての欧州メーカーが大切なターボチャージャーの「納品先」ですから、安易にビジネスパートナーの商売の邪魔をするわけにもいかないわけです。そもそもゴルフGTIとどっこいどっこいの性能しかないランエボなんて・・・まったく魅力ないですよね(あんなオモチャと一緒にすんな!とお怒りのエボファンも多いでしょうけど)。
ということで「前」も「後ろ」も塞がれて行き場を失ったランエボですから、残念ながらモデル廃止も止むなしという判断みたいです。エボと入れ替わる形で日本のスポーツカーファンを上手く捕まえているのが「トヨタ86」でしょうか。本体価格を250万円〜という設定は絶妙で、プリウスという選択もなんだか安易だから「ひとつ86でも買ってみようかな?」と一般のサラリーマンの気持ちを上手く揺さぶっています。乗り出しで300万円という設定はなかなか「マジカルなナンバー」のようで、富裕層の検討する2台目(趣味のクルマ)としても最も捗る価格帯のようです。どこぞのブログ主さんはF10の5シリーズの二台目にマツダCX3を購入したようで、その性能と価格になかなかご満悦なようでした。しかしランエボXの今回のファイナルモデルは乗り出しでおよそ500万円!う〜ん手が出しにくい(と想像されます)。
けれどもこのエボは「ファイナル」ですから!もちろんあれこれと想像を膨らませることができます!初年度で3万台近く売ったという「86」に比べて、1000台限定の「ファイナル」の中古車価格はおそらく、新車購入時の初期費用こそ86よりも200万円ほど高かったものの、3年3万キロ乗って手放す時にはそれ以上のプレミアが付いている可能性が高いです。86だと恐らく乗り出し300万円だとして3年3万キロで120万円付くかどうかくらいだと思います。しかしエボ「ファイナル」は乗り出し500万円で3年3万キロでも320万円以上は余裕で付くんじゃないでしょうか?いや400万円に迫る勢いかもしれません?(もちろん金額を保証するわけではありません!悪しからず)
もちろん86に乗りたい人は86で、エボに乗りたい人はエボで!という選択が一番なのは言うまでもないですが、果たしてどっちがより楽しめるのでしょうか? デザインは86の方が素直にかっこいいかもしれません。デートをするなら?乗り込み易さが結構大事で、これに関しては圧倒的にエボがいいです!実は86はデート車としていろいろ欠陥があります(助手席の女性には不満みたいです)。実際に聞いたところでは、なんかゲームセンターの乗り物に乗っているような乗車ポジションは不自由だとか・・・。一方で動力性能に関しては特にエボより非力な86で不満を感じるような道はないですけど、ちょっとパワー出るBMWに煽られたりしたときに、エボの方が余裕で引導を渡せるかもしれません。まあエボに絡んでくるBMWなんてまずいないでしょうけど。逆に86は結構絡まれますね・・・というか絡まれている86をしばしば見かけます。独特のおケツがやたらとブレるセッティングなので、首都高や中央道などのタイトな高速道路で余裕が無くなるのはちょっと困るかもしれません。
逆にいろいろなクルマに絡まれたい!という淋しがり屋には「86」という選択がいいかもしれませんし、そういう人にはエボのように周囲から徹底的にスルーされる存在はツマラナイでしょう。実際、高速でも峠道でもエボが後ろから来たらとりあえず避けますよね・・・。あとはスポーツカーとして重要な要素が「ハンドリング」だと思いますが、これに関してはどちらも「?」なところがあります。一般論としてはFRの86の方が有利と考えられていますが、あの切れ始めの鈍さから一気に鋭くなって「クルン」と回る86のハンドリングには賛否両論があります。FRってもっと素直でニュートラルなモノでは? 誰かがスポーツカーはバットやラケットといった「専門的な道具」と言ってましたが、たしかに「86」のハンドリングはスポーツ走行するためのプロ仕様ではありますけど・・・。
ランエボに関してはハンドリングの切れ味よりも、コーナーからの強烈な脱出速度が何よりも特徴です。トラクションはもちろんですが、旋回時に感じるフラットなフィールが重要で、「ロール」と「ピッチ」を抑え込む足回りとボディの剛性・・・ここまでは「86」も同じような美点を持っていますが、さらに「ヨー」方向の抑え込み能力の高さこそがエボの最大の特徴かもしれません。もちろんタイヤのグリップ力に大きく助けられている部分でもありますけど。ルノー・メガーヌやゴルフGTIといったFFのスポーツモデルでは、コーナーでちょっとハードにブレーキングしただけで、「おつり」を貰ってヒヤっとしてしまうので、ややナイーブになりがちなんですよね。おそらくこれらのクルマをどのように処理しようともランエボのレベルのコントロール性に到達するのは無理なのではないかという気がします。ゆえにエボが廃止されるのは勿体ないと思ってしまします。
あれこれ書いていたら・・・思わずエボが欲しくなっちゃいました。
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2015年4月13日月曜日
2015年3月24日火曜日
マツダ・ロードスターの価格が発表!
新型となるマツダ・ロードスター(ND型)の価格がいよいよ発表になりました。MT設定のみのベースグレードが250万円という想定をほぼはみ出さない範囲に収まりました。スポーツカー好きな女性の「お買い物カー」としての顔も持つ2ペダルのロードスターは270万円〜で、NCのリトラクタブルハードトップモデルと変わらないです。2ペダルだと2Lで電動ルーフがあった方がなにかと親切なので、クルマをよく知らない人(年配の女性?)から「お金をたくさん取ろう」という悪企みを感じなくもないですが・・・。それでもお金持ちの団塊世代からしてみたら、これだけキャラが立っていて300万円で済むなら「お買い得」ということになるでしょう。
3代目NCロードスターが登場した2005年の段階では、トヨタがまだMR-Sやアルテッツァを販売していて、ホンダのS2000が高い評価を受けていたこともあり、なかなか大きなインパクトを残せなかったのですが、今回はフィアットからOEMの注文とともに開発費が回っているという情報が早くから出回ったおかげか、輸入車一辺倒のライターも否応なしに注目せざるをえないスポーツモデルとなっているようです。
過去3作のロードスターにはそれぞれにキャラがあって、ボディ剛性だとかエンジンだとか、車重だとかツッコミどころはどれも満載なんですが、そんな「へりくつ」を言わせないくらいに濃密にユーザーとつながった「文化」を持つシリーズであり、それと同時に日本の自動車産業の「奥行」を世界に見せつける「顔」的存在でもあります。しばしば日本車に厳しい評価を下す欧州カーメディアからも高い評価を受け続けていることもあって、「機を見るに敏な」日本の小者ライターでも、おいそれと失敗作と斬って捨てることはできなくなっています。しかしポルシェやアストンマーティンのように彼らが安易に否定できない「オーラ」がこのロードスター・シリーズにあるというわけではなく、単純にマツダの優秀なエンジニアが感性の赴くままにスポーツカーとして仕上げるわけですから、まかり間違っても駄作が出る確率は極めて低いということもあると思われます。
さて10年ぶりのフルモデルチェンジで、ライバルの顔ぶれも大きく変わりました。10年前から日本のライトウエイトスポーツ(LWS)は世界標準以上でしたので、MRーSもS2000も立派なグローバルモデルですが、もはやそれらがいない代わりに、86/BRZが短期間で日本を代表するLWSの頂点に君臨するようになりました。このクルマは開発資源をスバルに求めた結果なのかもしれませんが、従来の日本車LWSとは異なり、多分にGTカー的な要素が含まれていて、500km超のロングドライブにも駆り出してみたくなりそうな商品力を備えています。スポーツ専用設計にもかかわらず価格もしっかり抑えていて、これだけ使い勝手を考えてくれているならば、スポーツカーとしては異例の大ヒットするのもうなずける内容です。
この86のヒットに自動車業界は騒然として俄にLWSの新型モデルが「軽」規格を含めて次々にアナウンスされましたし、この影響を受けてマツダもロードスターの方向性をいくらか変えてくるのではないかという予測がありました。しかし昨年の秋頃にはプロトモデルが出てくると、全く86のようなコンセプトは指向しておらず、NC型において日本では圧倒的に人気のなったスチール製のリトラクタブルハードトップも廃止するなど、完全にトヨタの「逆張り」と言える設計になっていました。
どうやらトヨタとマツダの間は極めて友好的なようで、86とロードスターに関しても棲み分けをハッキリさせようという「紳士協定」があるかのようです。86の発売当初からユーザーの間では盛んにオープンモデルが要望されているようですが、コンセプトカーこそあったものの、その後は86のオープン化の話が全く具体的に出てきません。トヨタとしてもロードスターの市場を徹底的に潰した先に日本のお家芸となったLWSの繁栄があるとは考えていないようです。
ロードスターも86もそこら中で見かけるので、見慣れてしまって輸入車のスポーツモデルにくらべて少々有り難みが欠ける気もしますが、この2台の専用設計スポーツカーは世界中のブランドができることならOEMでラインナップに加えたいと思うほどのポテンシャルを持った孤高のクルマです。NDロードスターはフィアットからの発売が決まっているようで、ターボエンジンを積んだモデルが日本でも発売されるようです。BMW、ポルシェ、プジョー、ジャガー、ルノーといったスポーティなイメージを持った欧州ブランドからOEMで発売されても全く違和感がないどころか、そのブランドで最も純度が高いスポーツモデルとして「絶対的」な存在になれるでしょう。
3シリーズのシャシーをブッタ切って作った「Z4」、911のシャシーを徹底的にコストダウンした「ボクスター」、308のシャシーをそのまま使った「RCZ」、どれをとっても純度が低くて残念なのに日本価格だけ暴利に近いです。フェアレディーZのような工法を使ってLWSにしてしまっている浅はかさが欧州のクルマ好きを見事に失望させています。そのおかげでロータス、ケータハム、モーガンが絶賛され今も尚、生き残れているというメリットもあるわけですが・・・。そんな欧州市場でやはりスポーツカーを愛するイタリアのフィアットがいち早く「純度」を強調したスポーツカーへの回帰の動きを見せていて、今後継続されるかはわかりませんが、傘下のアルファロメオから発売された「4Cスパイダー」は設計・工法において21世紀の知恵と技術をふんだんにつかって「理想」を追求しています。
日本メーカーは・・・というと、峠の聖地「箱根」の東と西でメーカーの考えが分断されている気がします。「東軍(日産・スバル・三菱)」はまだまだドイツメーカー的なアプローチの「改造乗用車」がやりたいみたいですね。日産がポルシェと対峙し、スバルがアウディと比較されることが多いですが、三菱にはぜひ「ギャランフォルティス・ラリーアート」に代わるホットハッチでVWの「GTIシリーズ」に対抗してもらいたいものです。
「西軍(トヨタ・マツダ・ホンダ・スズキ・ダイハツ)」は乗用車とは切り離した「専用設計」にこだわりを見せているところが多いようです。東軍とは違って欧州には真似出来ない「日本スペシャル(LWS)」で世界に進出しよう!という商魂逞しい姿勢を感じます。ちょっと気掛かりなのが、「高性能車」の開発・生産拠点が栃木や埼玉にも展開されているホンダで、専用設計ミッドシップの「S2000後継」と改造乗用車の「シビックtypeRターボ」の両方に手を出しているようですが、そんな「なんでも屋」が上手くいくとは思えないのです。今の所「スーパーGT」も「F1」もまったくいい所がないですし・・・。それでもホンダはロードスターのコンセプトをオリジナルを上回る純度で再現できた唯一のメーカーですから、そのポテンシャルを信じたいと思います。
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3代目NCロードスターが登場した2005年の段階では、トヨタがまだMR-Sやアルテッツァを販売していて、ホンダのS2000が高い評価を受けていたこともあり、なかなか大きなインパクトを残せなかったのですが、今回はフィアットからOEMの注文とともに開発費が回っているという情報が早くから出回ったおかげか、輸入車一辺倒のライターも否応なしに注目せざるをえないスポーツモデルとなっているようです。
過去3作のロードスターにはそれぞれにキャラがあって、ボディ剛性だとかエンジンだとか、車重だとかツッコミどころはどれも満載なんですが、そんな「へりくつ」を言わせないくらいに濃密にユーザーとつながった「文化」を持つシリーズであり、それと同時に日本の自動車産業の「奥行」を世界に見せつける「顔」的存在でもあります。しばしば日本車に厳しい評価を下す欧州カーメディアからも高い評価を受け続けていることもあって、「機を見るに敏な」日本の小者ライターでも、おいそれと失敗作と斬って捨てることはできなくなっています。しかしポルシェやアストンマーティンのように彼らが安易に否定できない「オーラ」がこのロードスター・シリーズにあるというわけではなく、単純にマツダの優秀なエンジニアが感性の赴くままにスポーツカーとして仕上げるわけですから、まかり間違っても駄作が出る確率は極めて低いということもあると思われます。
さて10年ぶりのフルモデルチェンジで、ライバルの顔ぶれも大きく変わりました。10年前から日本のライトウエイトスポーツ(LWS)は世界標準以上でしたので、MRーSもS2000も立派なグローバルモデルですが、もはやそれらがいない代わりに、86/BRZが短期間で日本を代表するLWSの頂点に君臨するようになりました。このクルマは開発資源をスバルに求めた結果なのかもしれませんが、従来の日本車LWSとは異なり、多分にGTカー的な要素が含まれていて、500km超のロングドライブにも駆り出してみたくなりそうな商品力を備えています。スポーツ専用設計にもかかわらず価格もしっかり抑えていて、これだけ使い勝手を考えてくれているならば、スポーツカーとしては異例の大ヒットするのもうなずける内容です。
この86のヒットに自動車業界は騒然として俄にLWSの新型モデルが「軽」規格を含めて次々にアナウンスされましたし、この影響を受けてマツダもロードスターの方向性をいくらか変えてくるのではないかという予測がありました。しかし昨年の秋頃にはプロトモデルが出てくると、全く86のようなコンセプトは指向しておらず、NC型において日本では圧倒的に人気のなったスチール製のリトラクタブルハードトップも廃止するなど、完全にトヨタの「逆張り」と言える設計になっていました。
どうやらトヨタとマツダの間は極めて友好的なようで、86とロードスターに関しても棲み分けをハッキリさせようという「紳士協定」があるかのようです。86の発売当初からユーザーの間では盛んにオープンモデルが要望されているようですが、コンセプトカーこそあったものの、その後は86のオープン化の話が全く具体的に出てきません。トヨタとしてもロードスターの市場を徹底的に潰した先に日本のお家芸となったLWSの繁栄があるとは考えていないようです。
ロードスターも86もそこら中で見かけるので、見慣れてしまって輸入車のスポーツモデルにくらべて少々有り難みが欠ける気もしますが、この2台の専用設計スポーツカーは世界中のブランドができることならOEMでラインナップに加えたいと思うほどのポテンシャルを持った孤高のクルマです。NDロードスターはフィアットからの発売が決まっているようで、ターボエンジンを積んだモデルが日本でも発売されるようです。BMW、ポルシェ、プジョー、ジャガー、ルノーといったスポーティなイメージを持った欧州ブランドからOEMで発売されても全く違和感がないどころか、そのブランドで最も純度が高いスポーツモデルとして「絶対的」な存在になれるでしょう。
3シリーズのシャシーをブッタ切って作った「Z4」、911のシャシーを徹底的にコストダウンした「ボクスター」、308のシャシーをそのまま使った「RCZ」、どれをとっても純度が低くて残念なのに日本価格だけ暴利に近いです。フェアレディーZのような工法を使ってLWSにしてしまっている浅はかさが欧州のクルマ好きを見事に失望させています。そのおかげでロータス、ケータハム、モーガンが絶賛され今も尚、生き残れているというメリットもあるわけですが・・・。そんな欧州市場でやはりスポーツカーを愛するイタリアのフィアットがいち早く「純度」を強調したスポーツカーへの回帰の動きを見せていて、今後継続されるかはわかりませんが、傘下のアルファロメオから発売された「4Cスパイダー」は設計・工法において21世紀の知恵と技術をふんだんにつかって「理想」を追求しています。
日本メーカーは・・・というと、峠の聖地「箱根」の東と西でメーカーの考えが分断されている気がします。「東軍(日産・スバル・三菱)」はまだまだドイツメーカー的なアプローチの「改造乗用車」がやりたいみたいですね。日産がポルシェと対峙し、スバルがアウディと比較されることが多いですが、三菱にはぜひ「ギャランフォルティス・ラリーアート」に代わるホットハッチでVWの「GTIシリーズ」に対抗してもらいたいものです。
「西軍(トヨタ・マツダ・ホンダ・スズキ・ダイハツ)」は乗用車とは切り離した「専用設計」にこだわりを見せているところが多いようです。東軍とは違って欧州には真似出来ない「日本スペシャル(LWS)」で世界に進出しよう!という商魂逞しい姿勢を感じます。ちょっと気掛かりなのが、「高性能車」の開発・生産拠点が栃木や埼玉にも展開されているホンダで、専用設計ミッドシップの「S2000後継」と改造乗用車の「シビックtypeRターボ」の両方に手を出しているようですが、そんな「なんでも屋」が上手くいくとは思えないのです。今の所「スーパーGT」も「F1」もまったくいい所がないですし・・・。それでもホンダはロードスターのコンセプトをオリジナルを上回る純度で再現できた唯一のメーカーですから、そのポテンシャルを信じたいと思います。
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2015年1月2日金曜日
ルノー・ルーテシア では日本の峠は無理
2014年の走り納めということで東京・神奈川の県境を超える国道20号線の大垂水峠に行ってきました。年の瀬迫る12月30日の深夜ということもあり商用車の姿は全くといっていいほど見当たらず、他に走っているクルマは快適なほどにわずかで、ペースを乱されることの少ないいわゆる「ドライブ好き」か「走り屋」ばかりなのが有り難いです。おそらく1年で一番走りやすい日なんじゃないかという気がします。
圏央道・高尾山インターの信号を過ぎると、国道20号は10km近く信号無しの峠区間に差し掛かるのですが、この最後の信号待ちには1台の先客はルノー・ルーテシアがいました。平和主義者なので強引な追い越しといった好戦的な態度なんてとんでもないと思ってますが、雑誌などでも「走り」のBセグと評判のこのクルマは本当に「走る」のか? できれば良いペースメーカーであってほしいな、なんて希望的憶測を展開して待っていました。その願いが通じたのか、出足こそ鈍かったものの後続車(私だけです)の存在を振り切るようにルーテシアは疾走を始めてくれました。まずは県境付近までの断続的に続く上り区間は、それほど勾配はキツいとは感じない程度で中速コーナーが中心です。
前を走るルーテシアは1100kg程度のボディに1.2Lターボ(120ps)ですから、とりあえずヴィッツの1.5Lモデルと同等のスペックかと思いきや、低速トルク重視のダウンサイジング・ターボの特性(美点)を生かしていて、上り坂を感じさせない力強い加速がハッキリわかります。そういえば先日ドライブに行った山梨県の清里でもVWポロが登り坂で爆走していたのを見かけました。とりあえずルーテシアはコンパクトカーとは思わせない軽快な走りですが、ドライバーはコーナー通過可能速度を大きく超えて加速させるタイプのようで、ブレーキランプが頻繁に光ります。登り坂はどんなクルマでも燃費は4km/L以下くらいまで落ちこむので、貧乏性の私としては「ノーブレーキ走法」が最も心的負担が少ないという理由で、コーナー脱出可能速度を上限としする加速が身体に染みついていて、無理に追っかけることもせずにマイペースで行きました。
頂上付近に差し掛かるまでに車間距離は100~150m程度ほど開きました。ここから先はダウンヒルとなります。車重の軽さが持ち味のルーテシアですから、得意であろうステージでどんな走りをするのかと思っていた矢先に、なんと下りの最初のコーナーで早くも執拗なブレーキランプが点滅します。これは予想外の出来事で車間が一気に縮まり始め、次のコーナーでは不本意ながらもテール・トゥ・ノーズの状態になりました。スタッドレスタイヤ装着に加えてドライ&部分凍結路ですから安易な接近戦は避けたかったので、すぐにブレーキを踏み車間を取りました。走りのリズムをやや乱されてちょっとだけイライラしてきます。少々不都合があるため実際の車速は申し上げられませんが、私は上りも下りも平均的なコーナー速度に合わせて走るのでほぼ同じですが、前を走るルーテシアは明らかに上りより下りの方が遅いようです。
FF車のスポーティさでは一目置かれる存在のルノーに対して少々失礼ですが、小賢しいターボエンジンでトルクとパワーを過剰気味に盛るよりも、下り急勾配でしっかり踏ん張れるシャシーと足回りを作ってから「スポーティ」と宣伝すべきじゃないですかね。ドライバーの腕も多分にあるかもしれませんが、やはり初心者でもある程度はスムーズに走れることがクルマの実力を測るバロメーターなのだと思います。いくら雑誌媒体を買収してチヤホヤさせて、まるで「スポーツカーに最も近いコンパクトカー」と思わせようとしても、やはりあくまでノートのシャシーという素性では、日本の急峻な峠でのダウンヒルはやや厳しいかもしれません。
ただでさえフロントヘビーなのに、さらに前傾で車重が載るので、ハンドリングもブレーキングも想定を超えてしまうようで、上りですっ飛ばしたペースで進入すればそのままガードレールに突き刺さる危険すらあるかもしれません。ニュルブルックリンク北コースに車両を持ち込み長期のテスト走行を実施しているルノーですが、もしかしたらそれが完全に裏目に出ているかもしれません。アップダウンがあるとはいえ200km/hオーバーで駆け抜けるニュル北と、火山国である日本の峠コースは全くといっていいほど速度域が違います。まあそんなことはルノーにとってはどうでもいいことですし、このクルマを日本の峠に持ち込んでしまった人のちょっとした不幸に過ぎません。そしてもちろんそういう不得手なクルマを上手く操ることに喜びを感じる人もいるでしょう。
ルーテシアの走りを後ろから見ていましたが、旋回姿勢はマツダ車のような後輪が巻き込んで曲げていく挙動がはっきり出ていてなかなか良さそうですが、ドライバーが過剰気味にブレーキングを繰り返すので、荷重が度々抜ける後輪がフワフワと変なリズムを奏でてしまっているようにも見えました。新型ルーテシアは全てDCTで2ペダル車なので、ヒール&トゥーの練習をしているはずもないので、このビビリ走行に関してはやや不可解です。こちらは下りになってから基本的にペダルを全く触らない「慣性走行」になっていて、ハンドリングだけでコーナーを抜けます。もちろん一定の速度まで上がったら制動はしますが、その速度に達しない段階で早くも前方のルーテシアに追いついてしまうありさまです。こちらはガソリン残量が15%程度と軽量なコンディションで、助手席に人を乗せてこそいますが、かなり余裕のある下りでした。追いついて・離れてを3回ほど繰り返すと、ルーテシアがハザードを焚いて道を譲ってくれました。お礼ハザードを出しながら脇をすり抜ける時にちらりと見ると、どうやらあちらはクルマ好きな男2人組のようです。
上りではやたらとすっ飛ばしていたクルマなので、ある程度は予想していましたが、後追いポジションになって今度はこちらを追い回す魂胆のようです。後ろのヘッドライトがアクセルを懸命に踏み込んだ挙動を示すように揺れました。「欧州車のくせに舐めたことしやがって!コーナー2つも過ぎればバックミラーから消してやる!」と高橋啓介のセリフみたいなのが頭にひらめき、こちらも下りでは初のアクセルオンで臨戦態勢に。もはや安全に走るためには突き放すしかありません。
全くもって大人げないですが、やはり前輪ストラットのFFに突かれっぱなしになるわけにもいかず、コーナー手前でアウトからインに切り込んで鼻先をコーナー出口へ向けて、前輪と後輪の踏ん張りが理想的に釣り合うラインでトレースさせる、マツダ車らしい気持ち良いコーナーリングラインを採ります。余計なガソリンもないので、アクセルオンでもアンダー傾向は全くなく、外側のタイヤが「まだまだ余裕っす!」とばかりの手応えを見せます。とりあえずGHアテンザとルーテシアの最大の違いであるサスペンションの性能を目一杯使って突き放しにかかります。相手も道に不慣れなだけなら、後追いでだいぶ走り易くなるでしょうから、そんな簡単に突き放せるとは思ってませんでしたが、なんとコーナー2つで本当にバックミラーから消えてしまいました(なんだか運転が上手そうな書きっぷりですが、実際はかなり下手くそです悪しからず!)。
その後も後ろを気にすることなく快走し、しばらく進んで深夜の相模湖駅前ロータリーに入り、クルマを止めてとなりで爆睡している彼女を起こします。凍てつく寒さの駅をふらついていると、なんと先ほどのルーテシアもロータリーにやってきました。おー良かった!まあ自己責任だけども事故ってたら後味悪いし・・・。さらにビックリなことにわたしのクルマの隣りに停めてきました。ちょっと離れたところからその光景を見つめていましたが「何か文句言われんのかな?」なんて思っていると、単に運転手を交代するためだったようです。しかしその後もなかなか発進しないので「待ち伏せか?メンドクサイな・・・」と年甲斐もなくはしゃいだ自分を後悔しました。寒いのでそろそろクルマに戻りたいけど、近寄るのもちょっと気まずい・・・。やはり雰囲気だけ楽しむといえども、公道での追っかけっこの真似事は止めておいたほうがいいですね。
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圏央道・高尾山インターの信号を過ぎると、国道20号は10km近く信号無しの峠区間に差し掛かるのですが、この最後の信号待ちには1台の先客はルノー・ルーテシアがいました。平和主義者なので強引な追い越しといった好戦的な態度なんてとんでもないと思ってますが、雑誌などでも「走り」のBセグと評判のこのクルマは本当に「走る」のか? できれば良いペースメーカーであってほしいな、なんて希望的憶測を展開して待っていました。その願いが通じたのか、出足こそ鈍かったものの後続車(私だけです)の存在を振り切るようにルーテシアは疾走を始めてくれました。まずは県境付近までの断続的に続く上り区間は、それほど勾配はキツいとは感じない程度で中速コーナーが中心です。
前を走るルーテシアは1100kg程度のボディに1.2Lターボ(120ps)ですから、とりあえずヴィッツの1.5Lモデルと同等のスペックかと思いきや、低速トルク重視のダウンサイジング・ターボの特性(美点)を生かしていて、上り坂を感じさせない力強い加速がハッキリわかります。そういえば先日ドライブに行った山梨県の清里でもVWポロが登り坂で爆走していたのを見かけました。とりあえずルーテシアはコンパクトカーとは思わせない軽快な走りですが、ドライバーはコーナー通過可能速度を大きく超えて加速させるタイプのようで、ブレーキランプが頻繁に光ります。登り坂はどんなクルマでも燃費は4km/L以下くらいまで落ちこむので、貧乏性の私としては「ノーブレーキ走法」が最も心的負担が少ないという理由で、コーナー脱出可能速度を上限としする加速が身体に染みついていて、無理に追っかけることもせずにマイペースで行きました。
頂上付近に差し掛かるまでに車間距離は100~150m程度ほど開きました。ここから先はダウンヒルとなります。車重の軽さが持ち味のルーテシアですから、得意であろうステージでどんな走りをするのかと思っていた矢先に、なんと下りの最初のコーナーで早くも執拗なブレーキランプが点滅します。これは予想外の出来事で車間が一気に縮まり始め、次のコーナーでは不本意ながらもテール・トゥ・ノーズの状態になりました。スタッドレスタイヤ装着に加えてドライ&部分凍結路ですから安易な接近戦は避けたかったので、すぐにブレーキを踏み車間を取りました。走りのリズムをやや乱されてちょっとだけイライラしてきます。少々不都合があるため実際の車速は申し上げられませんが、私は上りも下りも平均的なコーナー速度に合わせて走るのでほぼ同じですが、前を走るルーテシアは明らかに上りより下りの方が遅いようです。
FF車のスポーティさでは一目置かれる存在のルノーに対して少々失礼ですが、小賢しいターボエンジンでトルクとパワーを過剰気味に盛るよりも、下り急勾配でしっかり踏ん張れるシャシーと足回りを作ってから「スポーティ」と宣伝すべきじゃないですかね。ドライバーの腕も多分にあるかもしれませんが、やはり初心者でもある程度はスムーズに走れることがクルマの実力を測るバロメーターなのだと思います。いくら雑誌媒体を買収してチヤホヤさせて、まるで「スポーツカーに最も近いコンパクトカー」と思わせようとしても、やはりあくまでノートのシャシーという素性では、日本の急峻な峠でのダウンヒルはやや厳しいかもしれません。
ただでさえフロントヘビーなのに、さらに前傾で車重が載るので、ハンドリングもブレーキングも想定を超えてしまうようで、上りですっ飛ばしたペースで進入すればそのままガードレールに突き刺さる危険すらあるかもしれません。ニュルブルックリンク北コースに車両を持ち込み長期のテスト走行を実施しているルノーですが、もしかしたらそれが完全に裏目に出ているかもしれません。アップダウンがあるとはいえ200km/hオーバーで駆け抜けるニュル北と、火山国である日本の峠コースは全くといっていいほど速度域が違います。まあそんなことはルノーにとってはどうでもいいことですし、このクルマを日本の峠に持ち込んでしまった人のちょっとした不幸に過ぎません。そしてもちろんそういう不得手なクルマを上手く操ることに喜びを感じる人もいるでしょう。
ルーテシアの走りを後ろから見ていましたが、旋回姿勢はマツダ車のような後輪が巻き込んで曲げていく挙動がはっきり出ていてなかなか良さそうですが、ドライバーが過剰気味にブレーキングを繰り返すので、荷重が度々抜ける後輪がフワフワと変なリズムを奏でてしまっているようにも見えました。新型ルーテシアは全てDCTで2ペダル車なので、ヒール&トゥーの練習をしているはずもないので、このビビリ走行に関してはやや不可解です。こちらは下りになってから基本的にペダルを全く触らない「慣性走行」になっていて、ハンドリングだけでコーナーを抜けます。もちろん一定の速度まで上がったら制動はしますが、その速度に達しない段階で早くも前方のルーテシアに追いついてしまうありさまです。こちらはガソリン残量が15%程度と軽量なコンディションで、助手席に人を乗せてこそいますが、かなり余裕のある下りでした。追いついて・離れてを3回ほど繰り返すと、ルーテシアがハザードを焚いて道を譲ってくれました。お礼ハザードを出しながら脇をすり抜ける時にちらりと見ると、どうやらあちらはクルマ好きな男2人組のようです。
上りではやたらとすっ飛ばしていたクルマなので、ある程度は予想していましたが、後追いポジションになって今度はこちらを追い回す魂胆のようです。後ろのヘッドライトがアクセルを懸命に踏み込んだ挙動を示すように揺れました。「欧州車のくせに舐めたことしやがって!コーナー2つも過ぎればバックミラーから消してやる!」と高橋啓介のセリフみたいなのが頭にひらめき、こちらも下りでは初のアクセルオンで臨戦態勢に。もはや安全に走るためには突き放すしかありません。
全くもって大人げないですが、やはり前輪ストラットのFFに突かれっぱなしになるわけにもいかず、コーナー手前でアウトからインに切り込んで鼻先をコーナー出口へ向けて、前輪と後輪の踏ん張りが理想的に釣り合うラインでトレースさせる、マツダ車らしい気持ち良いコーナーリングラインを採ります。余計なガソリンもないので、アクセルオンでもアンダー傾向は全くなく、外側のタイヤが「まだまだ余裕っす!」とばかりの手応えを見せます。とりあえずGHアテンザとルーテシアの最大の違いであるサスペンションの性能を目一杯使って突き放しにかかります。相手も道に不慣れなだけなら、後追いでだいぶ走り易くなるでしょうから、そんな簡単に突き放せるとは思ってませんでしたが、なんとコーナー2つで本当にバックミラーから消えてしまいました(なんだか運転が上手そうな書きっぷりですが、実際はかなり下手くそです悪しからず!)。
その後も後ろを気にすることなく快走し、しばらく進んで深夜の相模湖駅前ロータリーに入り、クルマを止めてとなりで爆睡している彼女を起こします。凍てつく寒さの駅をふらついていると、なんと先ほどのルーテシアもロータリーにやってきました。おー良かった!まあ自己責任だけども事故ってたら後味悪いし・・・。さらにビックリなことにわたしのクルマの隣りに停めてきました。ちょっと離れたところからその光景を見つめていましたが「何か文句言われんのかな?」なんて思っていると、単に運転手を交代するためだったようです。しかしその後もなかなか発進しないので「待ち伏せか?メンドクサイな・・・」と年甲斐もなくはしゃいだ自分を後悔しました。寒いのでそろそろクルマに戻りたいけど、近寄るのもちょっと気まずい・・・。やはり雰囲気だけ楽しむといえども、公道での追っかけっこの真似事は止めておいたほうがいいですね。
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2014年9月26日金曜日
1.5L・NAになったロードスターでは・・・
ケータハム・セブン160はスズキの660cc軽自動車規格のエンジンを採用して話題になりましたが、やはり400万円という価格に加えて屋根付き駐車場などの高いハードルがネックになって日本のカーライフに地殻変動を起こすようなことはありませんでした。しかし注目したい点としては、輸入車なので黄色ナンバーでも日本メーカーによる自主規制値64psを超える出力が認めらるという先例が出来ました。これを使えばダイハツや三菱が海外市場で660ccエンジンのスポーツカーを発売し、OEM可能な適当なブランドと契約してそのブランド名を使えば、80ps以上の出力が使える超ライトウエイトスポーツを出すことも可能です。もちろん自主規制値を撤廃したほうが話は早いわけですが・・・。
しかしセブンのような幌もないフルオープンなクルマで、山岳路のワインディングを楽しもうと思っても、実際のところ山の天気はとても変わりやすく、突然に大粒の雨が降り出したらなかなか悲惨な状況になってしまいますね・・・。実際に最も高い頻度で利用する中央自動車道なども東京〜神奈川〜山梨と30分あまり駆け抜けるだけで、何度も雨が振ったり止んだりする日が結構あります。やはり山国の日本では当然に降水量が多いですから、幌無しという設計自体が相当に無茶なのかもしれません。できれば絶賛発売中のダイハツ・コペンのようなボディタイプのクルマに80psの軽エンジンを積んで、北米のサイオンブランドから発売したものをそのまま日本でも売ってみてはどうでしょうか。
コペンのボディとなると車重も900kg前後に達するので、高速道路を走っても山道を登ってもエンジンが断末魔の叫びのように悲鳴を上げてしまうのは避けられないでしょう。そういう走りになってしまうスポーツカーが許せない人にとっての、次の候補になってくるのが新型も発表されたマツダ・ロードスターでしょうか。新型はマツダの技術を結集した軽量化策を採ったようで、コペンとあまり変わらない水準まで車重を落としてきたようです。公称値はコペン870kgでロードスター960kgとなっていますが、トレッドは段違いにロードスターが広く、踏ん張りの限界は相当に上回りますから、車重を一番感じるブレーキングとコーナーリングの局面では、ロードスターの方がむしろ軽く感じられるはずです。問題はNCにはどんな急斜面でも十分なトルクを発揮できた自然吸気の2Lエンジンが積まれていたのですが、新型ではアクセラのボディを引っ張るにはやや非力すぎるような1.5Lエンジンが搭載された点です。
先日発売された「ドライバー」誌でもチクリと言われてましたが、某イベントでサプライズ走行したNDロードスターはどうも冴えない走行音で失笑を買っていたとか・・・。やはりシリンダーのドライブ感に乏しいエキゾーストが漏れたことで、ほぼ確実にロングストロークの1.5LスカイアクティブGが載っていると断定されていました。ロードスターを買って思う存分に箱根の「マツダ・ターンパイク」で走らせてみたいと思う人もいるかもしれませんが、さすがにこれではパワー不足で少々勝手が違うのではないかという気が・・・。箱根をスポーツカーらしく走りたいならNCを急いで買うか、RX7を待つかが妥当な選択かも知れません。デミオもそうですがディーラーで借りたら取り合えず、真っ直ぐに近くのベタ踏み坂に持っていって試したいところです。
コペンとロードスターを同じ土俵で語るのは語弊があるかとおもいますが、ダイハツもマツダもそれぞれの開発事情の中でなんとかスポーツカーを捻り出していて同じような生みの苦しみを味わっているのは間違いないはずです。そしてその過程を日本人特有?の温かい視線で全面的に肯定していくことが当然!というカーメディアが掲げるクルマ文化にはやや違和感というか息苦しさを感じます。車重を落としてさらにパワーを落とすことで、メーカーの意図するコンセプトに近いクルマが、現実的な価格で販売できるようになるという「本音」を押し隠して、メーカーとメディアが出来レースのように「スポーツカーを突き詰めた最終型がコレです!」と必死で世論を誘導しようとする部分がとても鼻について仕方ないです。
こんなことを言ったところで何もならないのは承知してますが、新型ロードスターに対しアメリカ市場が要求したといわれる"さらなるパワーアップ"を頭ごなしに否定し、マツダの経営に負担がかからないサイズへとコンセプトへと小さくまとめたことは、マツダのスポーツカー部門自体を次のステージへとつなげて行くとは思えないです。どうもオープンカーに盲目的に憧れる年配気味の女性向けの"お買い物カー"にそもそも最大の需要を見込んでいるのではないか?と勘ぐってしまいたくなります。「売上が見込める価格に落とし込む」「お手軽オープンカーとしての需要を確保」「エンジン生産に負担を掛けない」という優先事項がロードスターの企画の大前提だとしたらなば、果たしてこのクルマはポルシェ・ボクスターなどを凌いでナンバー1の評価を得る2シーター・オープンスポーツの傑作「ピュア・スポーツ」として賞賛されるべきなのでしょうか?
このまま1.5Lのモノグレードで発売されて、単なるダイハツコペンの上空に漂う存在になってしまうのか? 設計のことはよくわかりませんが、2.5L直4スカイアクティブGをハイオクでブン回して250ps前後に専用チューンしたエンジンを搭載した「ロードスターS」を作って、2.7Lフラット6を搭載するボクスターに真っ向から喧嘩を売ってみてはどうでしょうか? アルファロメオの1.75Lショートストロークのターボエンジン(4Cで使っているもの)を拝借するのも非常に魅力的ですが、ポルシェを名指しするならばNAエンジンで立ち向かうのが礼儀ってもんですよね・・・。
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しかしセブンのような幌もないフルオープンなクルマで、山岳路のワインディングを楽しもうと思っても、実際のところ山の天気はとても変わりやすく、突然に大粒の雨が降り出したらなかなか悲惨な状況になってしまいますね・・・。実際に最も高い頻度で利用する中央自動車道なども東京〜神奈川〜山梨と30分あまり駆け抜けるだけで、何度も雨が振ったり止んだりする日が結構あります。やはり山国の日本では当然に降水量が多いですから、幌無しという設計自体が相当に無茶なのかもしれません。できれば絶賛発売中のダイハツ・コペンのようなボディタイプのクルマに80psの軽エンジンを積んで、北米のサイオンブランドから発売したものをそのまま日本でも売ってみてはどうでしょうか。
コペンのボディとなると車重も900kg前後に達するので、高速道路を走っても山道を登ってもエンジンが断末魔の叫びのように悲鳴を上げてしまうのは避けられないでしょう。そういう走りになってしまうスポーツカーが許せない人にとっての、次の候補になってくるのが新型も発表されたマツダ・ロードスターでしょうか。新型はマツダの技術を結集した軽量化策を採ったようで、コペンとあまり変わらない水準まで車重を落としてきたようです。公称値はコペン870kgでロードスター960kgとなっていますが、トレッドは段違いにロードスターが広く、踏ん張りの限界は相当に上回りますから、車重を一番感じるブレーキングとコーナーリングの局面では、ロードスターの方がむしろ軽く感じられるはずです。問題はNCにはどんな急斜面でも十分なトルクを発揮できた自然吸気の2Lエンジンが積まれていたのですが、新型ではアクセラのボディを引っ張るにはやや非力すぎるような1.5Lエンジンが搭載された点です。
先日発売された「ドライバー」誌でもチクリと言われてましたが、某イベントでサプライズ走行したNDロードスターはどうも冴えない走行音で失笑を買っていたとか・・・。やはりシリンダーのドライブ感に乏しいエキゾーストが漏れたことで、ほぼ確実にロングストロークの1.5LスカイアクティブGが載っていると断定されていました。ロードスターを買って思う存分に箱根の「マツダ・ターンパイク」で走らせてみたいと思う人もいるかもしれませんが、さすがにこれではパワー不足で少々勝手が違うのではないかという気が・・・。箱根をスポーツカーらしく走りたいならNCを急いで買うか、RX7を待つかが妥当な選択かも知れません。デミオもそうですがディーラーで借りたら取り合えず、真っ直ぐに近くのベタ踏み坂に持っていって試したいところです。
コペンとロードスターを同じ土俵で語るのは語弊があるかとおもいますが、ダイハツもマツダもそれぞれの開発事情の中でなんとかスポーツカーを捻り出していて同じような生みの苦しみを味わっているのは間違いないはずです。そしてその過程を日本人特有?の温かい視線で全面的に肯定していくことが当然!というカーメディアが掲げるクルマ文化にはやや違和感というか息苦しさを感じます。車重を落としてさらにパワーを落とすことで、メーカーの意図するコンセプトに近いクルマが、現実的な価格で販売できるようになるという「本音」を押し隠して、メーカーとメディアが出来レースのように「スポーツカーを突き詰めた最終型がコレです!」と必死で世論を誘導しようとする部分がとても鼻について仕方ないです。
こんなことを言ったところで何もならないのは承知してますが、新型ロードスターに対しアメリカ市場が要求したといわれる"さらなるパワーアップ"を頭ごなしに否定し、マツダの経営に負担がかからないサイズへとコンセプトへと小さくまとめたことは、マツダのスポーツカー部門自体を次のステージへとつなげて行くとは思えないです。どうもオープンカーに盲目的に憧れる年配気味の女性向けの"お買い物カー"にそもそも最大の需要を見込んでいるのではないか?と勘ぐってしまいたくなります。「売上が見込める価格に落とし込む」「お手軽オープンカーとしての需要を確保」「エンジン生産に負担を掛けない」という優先事項がロードスターの企画の大前提だとしたらなば、果たしてこのクルマはポルシェ・ボクスターなどを凌いでナンバー1の評価を得る2シーター・オープンスポーツの傑作「ピュア・スポーツ」として賞賛されるべきなのでしょうか?
このまま1.5Lのモノグレードで発売されて、単なるダイハツコペンの上空に漂う存在になってしまうのか? 設計のことはよくわかりませんが、2.5L直4スカイアクティブGをハイオクでブン回して250ps前後に専用チューンしたエンジンを搭載した「ロードスターS」を作って、2.7Lフラット6を搭載するボクスターに真っ向から喧嘩を売ってみてはどうでしょうか? アルファロメオの1.75Lショートストロークのターボエンジン(4Cで使っているもの)を拝借するのも非常に魅力的ですが、ポルシェを名指しするならばNAエンジンで立ち向かうのが礼儀ってもんですよね・・・。
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2014年8月14日木曜日
お盆の深夜ドライブ・・・34スカイラインとどこまでも
週末は台風が微妙に擦りましたがその後は平日に晴天続きだったので、お盆休みに入って早速に夜中の峠走行に行ってきました。高速5割引きが終わってしまいなんだか群馬や山梨・長野まで足を伸ばすのも億劫になり、最近では専ら「埼玉(秩父)」「東京(奥多摩)」「神奈川(箱根・ヤビツ宮ヶ瀬)」の3コースのヒルクライムでNAエンジンを上までブン回して「体調管理(メンテナンス)」をしてます。
この日のコースは「奥多摩」にしました。学生時代から幾度と無くクルマ好きの友達に連れて行ってもらっていた勝手知ったる「地元道」なんですが、そういう道の方がむしろ「油断」が怖いかもしれません。しかも「お盆」、この世が最も死地に近くなる日とかなんとか・・・。奥多摩の山奥で事故死した多くの亡霊が還ってきています。地元では奥多摩で全裸の若い女性が歩いていたので救護してあげたみたいな話を良くききました(だいぶ前の話でしょうけど・・・)。心霊スポットもたくさん知ってますし、青梅街道の旧道(大菩薩峠)には「花魁淵」という地元民(青梅・あきる野市民)は誰も通りたくないという場所もありました。
そんな事を考えながら青梅街道を西へ進みました。JR青梅駅前を過ぎた辺りから突如として絶好のワインディングロードへと変貌するのですが、その入口付近に差し掛かると前方に足元を青く照らす「34スカイライン」が・・・。この地域では「日産車は絶対に煽ってはいけない」という金言がありまして、とりあえず5台分かそれ以上の車間距離をとって追走します。34もこちらの存在にすぐに気がつきペースが上がりました、どうやら走ってる目的は私と同じようで、コンビニにでも入らない限りは青梅から奥多摩まで仲良く走ることになりそうです。
34スカイラインの大きなテールランプを見ると、なんだか「刹那」「死」「儚さ」を感じてしまいます。スカイラインの開発・製造は現在は栃木で行われていますが、R32~34はこの青梅街道が通る東京都武蔵村山市で行われていたらしく、中学の同級生には親が日産に勤めているヤツもいました。その後カルロスゴーンがやって来て企業城下町・武蔵村山は廃墟になるのですが、その頃には地元では日産への「怨嗟」の声を聞くことも多かったです。たしか親が日産だった同級生が社会人になり真っ先に買っていたクルマがトヨタbBでした。
個人的には日産に対してネガティブなイメージはほとんど無いのですが、この34スカイラインのリアのスタイリングは見る度に「背筋が凍り付く」何かを感じてしまいます。ファンの人には怒られそうですが「超絶に」ダサい・・・。せっかく気分良くドライブしているのに、こんなダサいリアのクルマに目の前をウロウロされるのは勘弁してほしいです。できるだけ車間を開けて「視界に入らない」ようにして走るのは、とりあえず合理的判断です。
そしてこれは34に限った話ではないのですが、旧型スカイラインはドライバーの若年齢化が進んでいて、あくまで私の体感に過ぎませんが、峠での事故率が異常に高い気がします。真っ昼間のヤビツ峠の何でもないところで山肌に正面から突っ込んでいた「32」がいましたし、山梨のフルーツ公園でサイドブレーキが利かなくなった(掛け忘れ?)32が動き出して花壇に突っ込んでました。バンパーの一部分が外れて引きずったままの「33」に出会ったこともありますし、とりあえず32~34の近くで走ることは自ら非常に危険なところに身を置いているのと同じですかね。すぐに危険運転を始めそうな雰囲気がプンプンします。
だだしその夜の34のドライバーは決して「自殺志願者」などではないようで、少なくとも緊急避難などを考える必要もないことがしばらく走っていて解りました。なんとも淀みないペースで気持ち良さそうに走っていて、もちろんアクセルを開けるポイントもしっかり心得ていて、なんだか「さあ行くぞ!付いてこい!」と言われてるような気すらしました。基本的なペースは国産のスポーツセダンにとってベストな乗り心地になる速度帯に上手くハマっているので、後ろから走る身としてはとても「ありがたい」ペースメーカーだったですね。ストレスゼロです。。全くといっていいほど閑散とした峠の青梅街道を2台で気持ちよくひた走っていると前方にはBL型レガシィB4が・・・。するとジェントルマンと思われた34が突如B4に絡み始めて何やら怪しげな雲行きに・・・。日産とスバルか・・・乙。
B4のおかげでペースが下がりこちらも車間距離が詰まり過ぎて「貰い事故」だけは勘弁と思いつつも、前方で繰り広げられるAWDとFRの日本を代表するスポーツセダンの小競り合いを観戦。FRらしくカウンターを繰り出してシビアなラインを取る「34」に対して、AWDによるコーナーの脱出速度で余裕を見せるBLでしたが、日産車に煽られたらとりあえず譲った方が無難と判断したようで、待避して私(アテンザ)の後ろに回りました。「34」は低速区間を抜けると予想通りダッシュを開始。FRなのでアクセルオンのタイミングはこちらよりもワンテンポ早いのですが、こちらの方が10年も新しいクルマなので、FFの中間加速でも十分に追従できます・・・速度はよく覚えてないですが、まあNA同士のスプリントなんてカワイイものです。後ろに回ったレガシィもAWDを駆使して懸命に追ってきます・・・日本を代表するスポーツセダン3台が揃って走るなんてなかなか楽しい夜でした。
34、BLレガシィ、GHアテンザ・・・・おそらくみんなクルマ難民です。現行のスカイラインやアテンザそして新型レガシィB4では「夜の奥多摩」はやはりデカ過ぎて重過ぎるので楽しめないですね。3モデルいずれも現行ではブレーキ性能が下がっている(条件にもよるけど)という指摘もあるので、その点でも峠ユーザーは完全に置いていかれています。さっさとフェアレディZ、BRZ、ロードスターに乗り換えろってことですかね。そういうキャラ(スポーツカー乗り)じゃないから買い替えないのですけど・・・。「WRX S4」ももちろん結構なんですけど、300psのターボは奥多摩じゃ実用性低いです。あんまり調子に乗って走るとたぶん壁に刺さります。最近のスバルはブレーキが一段と悪いようですし。マツダ車の感覚で乗ったらすぐに自爆でしょうね。ブレンボなんぞに頼らず自分で作ろう!
埼玉・神奈川・群馬では下り急勾配からのヘアピンには必ず「注意喚起」がありますが、東京・山梨では何も無しのところが結構多くて困ります。常に想像力を働かせてアクセルを踏み、クルマをいかなる状況でも止めれるようにコントロールできてないとダメで、それでも予想以上にブレーキングやハンドリングで車重を感じてしまうと、「もうタイヤが寿命か?」なんて言い訳しながらなにげにヒヤヒヤものだったりします。とりあえず出力は150~180psで十分(NAじゃないとダメです)。86を無理矢理230psまで上げるなんて峠好きに関しては必要ないように思います。
あとはサイズが大き過ぎず、重心が低くて車重1400kg程度に抑えこんであって、各社渾身の熟成されたステアリングシステムが採用されていれば十分に候補になると思うのですが、ハッチバックかスポーツカーに乗れ!みたいな世知辛い雰囲気を各社からプンプン感じてしまいます。発売するなら今が絶好のチャンスだと思いますが・・・。
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この日のコースは「奥多摩」にしました。学生時代から幾度と無くクルマ好きの友達に連れて行ってもらっていた勝手知ったる「地元道」なんですが、そういう道の方がむしろ「油断」が怖いかもしれません。しかも「お盆」、この世が最も死地に近くなる日とかなんとか・・・。奥多摩の山奥で事故死した多くの亡霊が還ってきています。地元では奥多摩で全裸の若い女性が歩いていたので救護してあげたみたいな話を良くききました(だいぶ前の話でしょうけど・・・)。心霊スポットもたくさん知ってますし、青梅街道の旧道(大菩薩峠)には「花魁淵」という地元民(青梅・あきる野市民)は誰も通りたくないという場所もありました。
そんな事を考えながら青梅街道を西へ進みました。JR青梅駅前を過ぎた辺りから突如として絶好のワインディングロードへと変貌するのですが、その入口付近に差し掛かると前方に足元を青く照らす「34スカイライン」が・・・。この地域では「日産車は絶対に煽ってはいけない」という金言がありまして、とりあえず5台分かそれ以上の車間距離をとって追走します。34もこちらの存在にすぐに気がつきペースが上がりました、どうやら走ってる目的は私と同じようで、コンビニにでも入らない限りは青梅から奥多摩まで仲良く走ることになりそうです。
34スカイラインの大きなテールランプを見ると、なんだか「刹那」「死」「儚さ」を感じてしまいます。スカイラインの開発・製造は現在は栃木で行われていますが、R32~34はこの青梅街道が通る東京都武蔵村山市で行われていたらしく、中学の同級生には親が日産に勤めているヤツもいました。その後カルロスゴーンがやって来て企業城下町・武蔵村山は廃墟になるのですが、その頃には地元では日産への「怨嗟」の声を聞くことも多かったです。たしか親が日産だった同級生が社会人になり真っ先に買っていたクルマがトヨタbBでした。
個人的には日産に対してネガティブなイメージはほとんど無いのですが、この34スカイラインのリアのスタイリングは見る度に「背筋が凍り付く」何かを感じてしまいます。ファンの人には怒られそうですが「超絶に」ダサい・・・。せっかく気分良くドライブしているのに、こんなダサいリアのクルマに目の前をウロウロされるのは勘弁してほしいです。できるだけ車間を開けて「視界に入らない」ようにして走るのは、とりあえず合理的判断です。
そしてこれは34に限った話ではないのですが、旧型スカイラインはドライバーの若年齢化が進んでいて、あくまで私の体感に過ぎませんが、峠での事故率が異常に高い気がします。真っ昼間のヤビツ峠の何でもないところで山肌に正面から突っ込んでいた「32」がいましたし、山梨のフルーツ公園でサイドブレーキが利かなくなった(掛け忘れ?)32が動き出して花壇に突っ込んでました。バンパーの一部分が外れて引きずったままの「33」に出会ったこともありますし、とりあえず32~34の近くで走ることは自ら非常に危険なところに身を置いているのと同じですかね。すぐに危険運転を始めそうな雰囲気がプンプンします。
だだしその夜の34のドライバーは決して「自殺志願者」などではないようで、少なくとも緊急避難などを考える必要もないことがしばらく走っていて解りました。なんとも淀みないペースで気持ち良さそうに走っていて、もちろんアクセルを開けるポイントもしっかり心得ていて、なんだか「さあ行くぞ!付いてこい!」と言われてるような気すらしました。基本的なペースは国産のスポーツセダンにとってベストな乗り心地になる速度帯に上手くハマっているので、後ろから走る身としてはとても「ありがたい」ペースメーカーだったですね。ストレスゼロです。。全くといっていいほど閑散とした峠の青梅街道を2台で気持ちよくひた走っていると前方にはBL型レガシィB4が・・・。するとジェントルマンと思われた34が突如B4に絡み始めて何やら怪しげな雲行きに・・・。日産とスバルか・・・乙。
B4のおかげでペースが下がりこちらも車間距離が詰まり過ぎて「貰い事故」だけは勘弁と思いつつも、前方で繰り広げられるAWDとFRの日本を代表するスポーツセダンの小競り合いを観戦。FRらしくカウンターを繰り出してシビアなラインを取る「34」に対して、AWDによるコーナーの脱出速度で余裕を見せるBLでしたが、日産車に煽られたらとりあえず譲った方が無難と判断したようで、待避して私(アテンザ)の後ろに回りました。「34」は低速区間を抜けると予想通りダッシュを開始。FRなのでアクセルオンのタイミングはこちらよりもワンテンポ早いのですが、こちらの方が10年も新しいクルマなので、FFの中間加速でも十分に追従できます・・・速度はよく覚えてないですが、まあNA同士のスプリントなんてカワイイものです。後ろに回ったレガシィもAWDを駆使して懸命に追ってきます・・・日本を代表するスポーツセダン3台が揃って走るなんてなかなか楽しい夜でした。
34、BLレガシィ、GHアテンザ・・・・おそらくみんなクルマ難民です。現行のスカイラインやアテンザそして新型レガシィB4では「夜の奥多摩」はやはりデカ過ぎて重過ぎるので楽しめないですね。3モデルいずれも現行ではブレーキ性能が下がっている(条件にもよるけど)という指摘もあるので、その点でも峠ユーザーは完全に置いていかれています。さっさとフェアレディZ、BRZ、ロードスターに乗り換えろってことですかね。そういうキャラ(スポーツカー乗り)じゃないから買い替えないのですけど・・・。「WRX S4」ももちろん結構なんですけど、300psのターボは奥多摩じゃ実用性低いです。あんまり調子に乗って走るとたぶん壁に刺さります。最近のスバルはブレーキが一段と悪いようですし。マツダ車の感覚で乗ったらすぐに自爆でしょうね。ブレンボなんぞに頼らず自分で作ろう!
埼玉・神奈川・群馬では下り急勾配からのヘアピンには必ず「注意喚起」がありますが、東京・山梨では何も無しのところが結構多くて困ります。常に想像力を働かせてアクセルを踏み、クルマをいかなる状況でも止めれるようにコントロールできてないとダメで、それでも予想以上にブレーキングやハンドリングで車重を感じてしまうと、「もうタイヤが寿命か?」なんて言い訳しながらなにげにヒヤヒヤものだったりします。とりあえず出力は150~180psで十分(NAじゃないとダメです)。86を無理矢理230psまで上げるなんて峠好きに関しては必要ないように思います。
あとはサイズが大き過ぎず、重心が低くて車重1400kg程度に抑えこんであって、各社渾身の熟成されたステアリングシステムが採用されていれば十分に候補になると思うのですが、ハッチバックかスポーツカーに乗れ!みたいな世知辛い雰囲気を各社からプンプン感じてしまいます。発売するなら今が絶好のチャンスだと思いますが・・・。
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2014年7月24日木曜日
マツダRX-7復活はやはり本当らしい!!!
ちらほらと噂は聞こえていたのですが、海外メディアでも報じられるようになったようでいよいよ2017年のRX-7復活は本当に実現する運びになったようです。ただしFD3Sのような300万円台というわけにはいかないようで、フェアレディZよりもワンランク上の価格帯になるようです。それでも完全にスーパースポーツになってしまったGT-RやNSXがポルシェ911をターゲットにした性能&価格に設定されているのに比べれば、いくらか現実的な価格に収まりそうです。
ポルシェの廉価版スポーツカー「ケイマン」の価格帯(600万円前後)にもあらゆるジャンルの新型スポーツカーが続々登場していますが、どうやらマツダもここに商機を見出したようです。「エコカー補助金」で日本メーカーが熱狂していた2012年に発売されたポルシェ・ボクスターは日本でも事前予約が殺到するなどなかなかの盛り上がりを見せました。私もその頃に現在の愛車を買ったので、アホみたいにドライブを重ねて毎週のように給油していたのを思い出しますが、長野県の美ヶ原高原美術館の広い駐車場で、愛車のボクスターを夢中になって撮影していた40代くらいオッサンを見かけました。
関東近辺の有名な峠ルートを駆け抜ける度にボクスターはよく見かけました。他にも箱根に直結する西湘バイパスを走れば、アウディTT-SやBMW Z4の35i辺りが、急峻な関東山地を走るのにピッタリのスペックみたいですね。価格帯はいずれも600~700万円くらいで、別荘などを買ってしまう層からしてみたら、普通のクルマで高級別荘地に乗り入れるわけにもいかないでしょうから、これくらいの有名ブランドのスポーツモデルが、日本のタイトな峠道にも対応できて、所有欲も満たされるベストな1台なのかもしれません。
他にもややマイナーなブランドを好む人に愛されているロータス・エリーゼや、質実剛健なデザインを好む人にはBMW135iクーペなどが選ばれているようです。東京〜箱根・軽井沢・清里の1時間30分程度の移動ならば、それほど大きなクルマでなくても耐えられる・・・しかし帰りの東名・関越・中央の渋滞はかなり酷いですけど。東京で働く人の仕事が事務的なものからクリエイティブなものへと変化しつつある中で、職場と自宅の往復だけではストレスどころか仕事そのものが成り立たなくなってきてます。海外旅行に依存し、映画や読書に依存し、自分のクリエイティビティが枯渇しないように気を付けてます!と繰り返し述べてるだけのビジネス本が良く売れてたりします。
何が言いたいかというと、これからも東京周辺の別荘は売れるだろうし、そこへアクセスするスペシャルティカーも売れるんじゃないか?ということです。「孟母三遷の教え」じゃないですけど、住む場所や乗るクルマによってその人のポテンシャルは大きく変わってくるのは間違いないと思います。バブルはとっくに終わり、いよいよ仕事の質が求められてくる時代には、いくら体力自慢だからといっても毎日長時間の満員電車通勤を強いられ、休日は混雑する街中をショッピングセンターまでエコカーを往復するといった生活を送っていては、その人のポテンシャルはどんどん小さなものになっていくのではないかと思います。
渋滞にハマれば苦痛でしかないスポーツカーに乗っていれば、休日も早朝にそそくさと起き出して起動できますし、なるべく渋滞を避けようと考えるので人とは時間の使い方が全然変わってきます。自分のクルマが「見せたいクルマ」か「見せたくないクルマ」かでフットワークは断然に変わってきます。そして乗っているクルマが世界中で素晴らしい「工芸品」として賞賛されるクリエイティビティの塊ですから、それを物差しにいろいろなクルマを測ることができます。これから活躍しようとするクリエーターにとっては、目先の「燃費」に囚われてア◯アやフ◯ットに乗っているというのは、人生の無駄でしかなく自分の首を絞めるのと同じことにすら思えます。
マツダ車を作っている人達は、それこそ世界最高水準のクリエイティビティを求められるわけです。そんな彼らが日々の生活でいろいろ苦しみ、渇望するのもまた自分のポテンシャルを広げてくれる刺激に溢れたクルマなんじゃないかと思います。マツダのハンドリングやディーゼル&MTの加速よりもさらに高いレベルの刺激が欲しくなるんじゃないでしょうか? やはりマツダはポルシェを超えて行かなければならない!なんて思ったかどうか知らないですが、いよいよ再びポルシェを追撃するスポーツカーの開発に乗り出すようです。
今後の日本でさらなる需要が見込まれている、600万円クラスのスポーツカーですが、日本車がこの辺の需要に全く対応できていないという点も輸入車ブランドにとってはささやかな切り込み口になっているようです。メルセデスA45AMG、アルファロメオ4C、プジョーRCZ-Rなどなど、続々と新型モデルが日本に上陸しています。別荘地が広がる山岳路を走るにもってこいのランエボ、WRX、フェアレディZといったモデルは、バブル期からのイメージを引きずっていて「若者のクルマ」という偏見がありますし、86/BRZやロードスターには「ラグジュアリー感」「絶対的パワー」が不足しているという指摘があります。
日本メーカーも当然にこの需要を認識しているようで、マツダRX-7以外にもホンダシビックtypeRやトヨタ新型スープラなど、明確にこの市場を狙ったモデルが複数登場するようです。「東京で働き続けるためのスペシャルティカー」としてどれだけの支持が得られるのか?ブランド力、動力性能、ラグジュアリー感など押さえるべきポイントはたくさんありますし、どれだけ「刺激的」なクルマになるのか? コペンやロードスターとはまた違う世界観でマツダ・トヨタ・ホンダがどれだけやれるのかに注目したいと思います(あと貯金も・・・)。
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↓最新のC7コルベットよりも、2代前のC5の方が断然にデザインが優れてます!FDオマージュ!
ポルシェの廉価版スポーツカー「ケイマン」の価格帯(600万円前後)にもあらゆるジャンルの新型スポーツカーが続々登場していますが、どうやらマツダもここに商機を見出したようです。「エコカー補助金」で日本メーカーが熱狂していた2012年に発売されたポルシェ・ボクスターは日本でも事前予約が殺到するなどなかなかの盛り上がりを見せました。私もその頃に現在の愛車を買ったので、アホみたいにドライブを重ねて毎週のように給油していたのを思い出しますが、長野県の美ヶ原高原美術館の広い駐車場で、愛車のボクスターを夢中になって撮影していた40代くらいオッサンを見かけました。
関東近辺の有名な峠ルートを駆け抜ける度にボクスターはよく見かけました。他にも箱根に直結する西湘バイパスを走れば、アウディTT-SやBMW Z4の35i辺りが、急峻な関東山地を走るのにピッタリのスペックみたいですね。価格帯はいずれも600~700万円くらいで、別荘などを買ってしまう層からしてみたら、普通のクルマで高級別荘地に乗り入れるわけにもいかないでしょうから、これくらいの有名ブランドのスポーツモデルが、日本のタイトな峠道にも対応できて、所有欲も満たされるベストな1台なのかもしれません。
他にもややマイナーなブランドを好む人に愛されているロータス・エリーゼや、質実剛健なデザインを好む人にはBMW135iクーペなどが選ばれているようです。東京〜箱根・軽井沢・清里の1時間30分程度の移動ならば、それほど大きなクルマでなくても耐えられる・・・しかし帰りの東名・関越・中央の渋滞はかなり酷いですけど。東京で働く人の仕事が事務的なものからクリエイティブなものへと変化しつつある中で、職場と自宅の往復だけではストレスどころか仕事そのものが成り立たなくなってきてます。海外旅行に依存し、映画や読書に依存し、自分のクリエイティビティが枯渇しないように気を付けてます!と繰り返し述べてるだけのビジネス本が良く売れてたりします。
何が言いたいかというと、これからも東京周辺の別荘は売れるだろうし、そこへアクセスするスペシャルティカーも売れるんじゃないか?ということです。「孟母三遷の教え」じゃないですけど、住む場所や乗るクルマによってその人のポテンシャルは大きく変わってくるのは間違いないと思います。バブルはとっくに終わり、いよいよ仕事の質が求められてくる時代には、いくら体力自慢だからといっても毎日長時間の満員電車通勤を強いられ、休日は混雑する街中をショッピングセンターまでエコカーを往復するといった生活を送っていては、その人のポテンシャルはどんどん小さなものになっていくのではないかと思います。
渋滞にハマれば苦痛でしかないスポーツカーに乗っていれば、休日も早朝にそそくさと起き出して起動できますし、なるべく渋滞を避けようと考えるので人とは時間の使い方が全然変わってきます。自分のクルマが「見せたいクルマ」か「見せたくないクルマ」かでフットワークは断然に変わってきます。そして乗っているクルマが世界中で素晴らしい「工芸品」として賞賛されるクリエイティビティの塊ですから、それを物差しにいろいろなクルマを測ることができます。これから活躍しようとするクリエーターにとっては、目先の「燃費」に囚われてア◯アやフ◯ットに乗っているというのは、人生の無駄でしかなく自分の首を絞めるのと同じことにすら思えます。
マツダ車を作っている人達は、それこそ世界最高水準のクリエイティビティを求められるわけです。そんな彼らが日々の生活でいろいろ苦しみ、渇望するのもまた自分のポテンシャルを広げてくれる刺激に溢れたクルマなんじゃないかと思います。マツダのハンドリングやディーゼル&MTの加速よりもさらに高いレベルの刺激が欲しくなるんじゃないでしょうか? やはりマツダはポルシェを超えて行かなければならない!なんて思ったかどうか知らないですが、いよいよ再びポルシェを追撃するスポーツカーの開発に乗り出すようです。
今後の日本でさらなる需要が見込まれている、600万円クラスのスポーツカーですが、日本車がこの辺の需要に全く対応できていないという点も輸入車ブランドにとってはささやかな切り込み口になっているようです。メルセデスA45AMG、アルファロメオ4C、プジョーRCZ-Rなどなど、続々と新型モデルが日本に上陸しています。別荘地が広がる山岳路を走るにもってこいのランエボ、WRX、フェアレディZといったモデルは、バブル期からのイメージを引きずっていて「若者のクルマ」という偏見がありますし、86/BRZやロードスターには「ラグジュアリー感」「絶対的パワー」が不足しているという指摘があります。
日本メーカーも当然にこの需要を認識しているようで、マツダRX-7以外にもホンダシビックtypeRやトヨタ新型スープラなど、明確にこの市場を狙ったモデルが複数登場するようです。「東京で働き続けるためのスペシャルティカー」としてどれだけの支持が得られるのか?ブランド力、動力性能、ラグジュアリー感など押さえるべきポイントはたくさんありますし、どれだけ「刺激的」なクルマになるのか? コペンやロードスターとはまた違う世界観でマツダ・トヨタ・ホンダがどれだけやれるのかに注目したいと思います(あと貯金も・・・)。
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2014年4月7日月曜日
ランエボX 「いよいよ生産終了までカウントダウンだそうで・・・」
まあある程度は予想していたことではありますが、三菱がいよいよランエボの開発終了をアナウンスしました。現行の「エボX」を残り2~3年だけ販売するのだそうですが、その後は開発資源をEVやPHVに集中投入して、実用性の高い次世代車を作るブランドに特化するのだそうです。さてさて「ランエボ貯金」でも本格的に始めなければ・・・。
三菱が世界に誇るスーパースポーツ「ランエボ」。WRCに参戦してその知名度を高め、戦前の戦闘機開発時代から三菱をライバル視してきたスバル(中島)が、同じフィールドに上がって挑戦状を叩き付けたあたりから、日本でも非常に盛り上がりを見せた印象です。いまでも欧州でも北米でもターボスポーツカーの代名詞的存在なのですが、なぜか日本では人気の下降に歯止めがかからずフェードアウト気味でした。
皮肉なことに、こんな状況へと追い込まれた1番の理由はやはり「漫画」の影響なのかなという気がします・・・。「頭文字D」で登場するランエボは「誰が乗っても速いクルマ」で、乗っているドライバーはみんなクルマの性能を過信して負けるというパターン。もちろん須藤京一や小早川のような存在感のあるドライバーもいましたけど、「ランエボ軍団」とまるで「鬼」がやってきたかのように作中で嫌われたクルマでしたね。作者にはどういう意図があったのかわかりませんが・・・。
要するにまともに日本の山岳路で走れば、ランエボが一番速い。特に須藤京一のように軽量なエボ3をベース車にすれば、RSで1190kg!ですから驚異的なクルマです。サイズは今のカローラアクシオとほとんど同じで5ナンバー。270psの4G63ターボ搭載でAWDなのに、車重がカローラアクシオとほぼ同じって・・・。今のクルマならだれでも危険なく峠を走れますけど、こんな危ないクルマだったら毎日でも峠に通って練習しないとまともに走らせられないわけです。それでもガソリンが80円とかいう時代だから満タン入れても5000円もしないというお手軽な趣味として「スポーツ走行」が成立していたようです。あ〜うらやましい限りです・・・。
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三菱が世界に誇るスーパースポーツ「ランエボ」。WRCに参戦してその知名度を高め、戦前の戦闘機開発時代から三菱をライバル視してきたスバル(中島)が、同じフィールドに上がって挑戦状を叩き付けたあたりから、日本でも非常に盛り上がりを見せた印象です。いまでも欧州でも北米でもターボスポーツカーの代名詞的存在なのですが、なぜか日本では人気の下降に歯止めがかからずフェードアウト気味でした。
皮肉なことに、こんな状況へと追い込まれた1番の理由はやはり「漫画」の影響なのかなという気がします・・・。「頭文字D」で登場するランエボは「誰が乗っても速いクルマ」で、乗っているドライバーはみんなクルマの性能を過信して負けるというパターン。もちろん須藤京一や小早川のような存在感のあるドライバーもいましたけど、「ランエボ軍団」とまるで「鬼」がやってきたかのように作中で嫌われたクルマでしたね。作者にはどういう意図があったのかわかりませんが・・・。
要するにまともに日本の山岳路で走れば、ランエボが一番速い。特に須藤京一のように軽量なエボ3をベース車にすれば、RSで1190kg!ですから驚異的なクルマです。サイズは今のカローラアクシオとほとんど同じで5ナンバー。270psの4G63ターボ搭載でAWDなのに、車重がカローラアクシオとほぼ同じって・・・。今のクルマならだれでも危険なく峠を走れますけど、こんな危ないクルマだったら毎日でも峠に通って練習しないとまともに走らせられないわけです。それでもガソリンが80円とかいう時代だから満タン入れても5000円もしないというお手軽な趣味として「スポーツ走行」が成立していたようです。あ〜うらやましい限りです・・・。
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